今回はビアバーの“ フードメニュー ”の組み立て方について、自分の頭の中を整理しつつ書き留めておきたいと思います。
2027年秋頃の開業を目指している筆者は、いつも開業構想で頭の中がいっぱいです。
基本的にオーナーワンオペで10坪以下、客席数(立席含む)20席以下、お食事も用意するバーの開業前のお店の話となります。
この記事は以下のような方に向けて書かれています
ビアバーを開業したい方に向けて考え方をお伝えすると同時に、筆者のお店を宣伝するような記事内容になっています。読みにくい点もあるかと思いますが、その点ご容赦くださいませ。
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フードメニューに対する基本的な考え方
筆者はまだビアバーを開業したことはありませんが、色々なお店や先輩のお話、現職に至るまでの経験を踏まえて、自分なりに戦略を立てています。
この章では、フードメニューにおいて大切な考え方を二つ、以下に書き留めておきたいと思います。
一つずつ見ていきましょう。
明確なコンセプトを打ち出す
飲食店経営において「なぜそれを行うのか、その理由をお客様と自分自身に説明できないことはやらない」という考えが前提としたポリシーとして筆者の中にあります。
なので、フードメニューの構築に関してもしっかりとした理由付けが必要です。
筆者の場合は「ワイルドエール(とシャルキュトリ)のペアリング」というお店のコンセプトがあります。
したがって、フードメニュー構築の根幹にあるものは「ワイルドエールと一緒に楽しめる食事」です。
「このお店に行けばワイルドエールとシャルキュトリを楽しめる」というお客様の期待が、他社との差別化になり、お客様から見たお店の魅力になります。
その上で、商売人としてお店を存続させるために「原価率の低いもの」や「スピードメニュー」等のテクニック的側面が強いメニューを適切に組み込んでいく必要があります。
逆にいえば、「原価率が低いから」といった理由だけでメニューを構築することはありません。
ただそこで気をつけなければいけないのは、間口を狭くしすぎると集客に苦労するという点。
ワイルドエールとシャルキュトリのペアリングというコンセプトを掲げつつも、ビール一杯だけサクッと飲みたい方や、どちらかといえばお料理が主目的という方などが入店しやすいように見せ方を工夫するべきだと思います。
常連のお客様を飽きさせない工夫
お店の売上を安定的に支えるのは、いうまでもなく常連のお客様です。
いつまでも常連のお客様に来ていただくために「いつも変わらない良質なサービスとお酒やお食事」は必須ですよね。
それを踏まえて、もう一段階お客様をグリップするために「毎回小さな感動を提供する」ことが重要かなと思います。
ことフードメニューにおいては「日替わり/週替わりメニュー」の存在がそうです。
筆者の場合、人を雇わない小回りのきく経営を目指しているので、日替わりや気ままな料理をスポットで提供することは比較的可能かなと思います。
フードメニューの構築
この章では、実際に筆者の頭の中で組み立てているフードメニューの構築方法を言語化して書き留めておきます。
フードメニューの基本構成
大枠の基本思想は「ワイルドエールとのペアリング」なので、その枠からはみ出さない範囲で構築する必要があります。
大体はこんな布陣で考えています。
①看板となるメニュー(原価率比較的高め~標準)と、②常連のお客様をグリップするようなメニュー(原価率標準)、③お店を存続させるため/一般的に親しまれているメニュー(原価率比較的低め)の3種類に分けることができます。
気をつけなければならないことは、以下いくつかあります。
全体売上をアップさせるためには、小さな小さな客単価アップを積み重ねることが必要です。
サイドメニューで少しでも客単価を上げたり、デザートなどを用意してほんの少しの客単価アップを積み重ねていきます。
さしてメインでもない一つの食材を仕入れるために仕入れ業者や什器を使うことは、送料や食材の保管コスト、什器の初期投資にムダがあると思います。
また仕入れ業者をなるべく絞ることで食材一つあたりの送料や原価を抑えたり、その設備/什器が売上にもたらすインパクト考えて効率的に設備投資しなければなりません。
メインの仕込みで発生する端材や副産物をサイドメニューで提供できるおつまみとして調理提供したり、賞味期限が近くなった食材を煮込み料理などに変身させ、効率よく在庫を捌いていくことが肝心です。
具体的なフードメニュー案
豚肉のテリーヌ(スペシャリテ)
筆者自身が大好きなテリーヌ、パテ・ド・カンパーニュとも言われる料理です。
ワイルドエールやサワーエールなどのペアリングを通じて衝撃を受けた料理でもあり、このお店の一番のウリになるメニューです。
筆者の故郷である千葉県は養豚が盛んなので、地元に貢献するという意味でも千葉県産の豚を使用します。
テリーヌは仕込みに時間はかかるものの、迅速に提供できるメニューなのでたくさんのお客様を捌く看板メニューとして活躍してくれることでしょう。
本日のシャルキュトリ
お店のスペシャリテと並ぶくらい、ワイルドエールによく合うシャルキュトリ。
冷蔵スペースの関係上、おそらく一気に3品も4品も同時に提供することは難しいので、週替わりでいろんなシャルキュトリを提供していこうと考えています。
鳥と鴨のレバームース、豚バラ肉のリエット、豚もも肉のハム、豚と鴨のテリーヌ、生ハム原木、豚バラのベーコンなど、自由な発想でたくさんのシャルキュトリを生み出したいですね。
本日のデザートテリーヌ
食後に提案したいのが、デザート系のテリーヌです。
りんごのテリーヌ、チーズテリーヌ(チーズケーキ)、あんことチョコのテリーヌ(テリーヌショコラ)など、これも発想次第で無限に横展開できるメニューです。
その他おつまみ3~5品
調味されたミックスナッツ、厳選ドライフルーツ3種、自家製ガーリックラスクなど、ワイルドエールだけでなく一般的なビールに合わせても楽しめるおつまみメニューも、客単価アップには欠かせません。どちらかといえば、お店を存続させるために儲けを狙いにいくメニューです。
シークレットメニュー(不定期)
よりコアなファンに向けて、裏メニューを用意しようと思います。
メインで豚肉を使用するので、その食材/仕入れ先の強みをフル活用したメニュー(豚の角煮、豚タンシチュー、豚筋のおでん、豚肩肉のハンバーグなど)を自由に組み込んでみたいと思います。
幸い知人友人に第一次産業に従事している方が多いので、彼ら渾身の農作物や畜産物を披露できるメニューでもあります。
シークレットメニューはインスタグラムなどのSNSのフィードには投稿せず(後日アーカイブとして残すのはあり)、LINE公式アカウントやメルマガを通じてアナウンスすることでコアなファンに来店を促すことができます。
まとめ
フードメニューをあらかじめ決めておくことのメリットは、
です。
厨房設備や什器のイメージがある程度固まっていれば、客席とのバランスを考えた間取りや収納スペースを精度良く構想することができます。
せっかく良い世界観を持ったバーを構えたのに、フードメニューを事前に練り込んでおらず、購入した什器が動線の邪魔になったり、置き場所に困ったりしたら嫌ですよね。
まして、オープン後に厨房設備の不足を感じてしまったら選択肢が狭くなります。
なので、事前にある程度フードメニューをある程度練り込んでいくことはバー経営において意外と重要だったりするのでは?と現時点の筆者はそう考えています。
今回はここまでです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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